
今回は3Dパズルゲーム、"ViewFinder"のレビューです。今ではお馴染みになりつつある、(FPS操作の)3Dパズルというジャンルですが、本作は写真や絵という平面を立体化することが出来る、という興味深いシステムとなっております。
ゲーム内の音声やドキュメントを全部見聞きしたとしても、5, 6時間以内にはクリアできると思います。この手のゲームに慣れている人ならばもっと早いでしょう。いくつか発想の柔軟性が求められるステージがありますが、難易度はそこまで難しくないはずです。後半から少しアクション要素が入ってきますが、FPS操作に慣れている人ならば大丈夫な程度になっています。
評価は正直な所、特徴的なシステムへの期待が大きかったことに比べ、ゲーム全体としてはあまり無理をせずコンパクトに上手くまとめてある、という印象です。ゲーム性に関しては、人間の従来の空間認識を揺さぶる部分が多く、言葉では説明が難しい部分があります。
早い話が『興味あるなら自分でやってみて!』です。短時間でクリアできますし、3Dパズルの傑作!とまでは行きませんが、やって損はないと思います。容量的にはもう少しあっても良かったですが、こうした非現実的な構造を持つ3Dパズルはあんまり長くても疲れてしまうので、これぐらいが良いんじゃないでしょうか。
本レビューは最序盤のネタバレと最低限のシステム解説を含みます。これを読んだからと言って面白くなくなる、ということは無いはずですがご注意ください。
写真、絵を具現化できる世界

このゲームの最大の特徴は写真や絵を具現化、立体化できることです。ゲーム開始当初はまずステージ内に置かれた写真を使って、ゴールであるテレポーターを目指すことになります。

まずは写真に写っているテレポーターを具現化し、それを使って次のステージに移動します。オブジェクトの生成とステージへの干渉という、このゲームの肝をさっそく学ぶわけです。

そして、これもこのゲームの持つ主要なシステムの一つですが、自由に時間を巻き戻すことが出来ます。これはメインの謎解きには関わらないあくまでサポート的なシステムですが、これにより不必要にステージをやり直さなくて済みます。ステージから落下したら巻き戻し、写真撮るのを間違えたら巻き戻し・・・という具合にとても便利な機能です。
様々なギミック
写真や絵を使ってオブジェクトを生成したり、ステージに干渉することが本作における重要なプレイヤーアクションとなりますが、パズルゲームなので様々なギミックがあります。

基本ギミックとなるのがバッテリーによるエネルギーシステムで、発電機にある丸の数だけバッテリーが必要、というもの。この写真では既に一つのバッテリーがセットされていますが、あと二本のバッテリーが必要です。

ステージの奥に進むと、もう一本のバッテリーが・・・しかしもうひとつがありません。いや・・・バッテリーが写った白黒写真がありました。写真をセットして、写っている白黒のバッテリーを具現化します。白黒でもちゃんと動くのです。

これがこのゲームの基本プレイになります。ゴールであるテレポーターを目指し、電力が必要なら何らかの形で電力を供給。そのために写真を活用する・・・ということです。
ゲームが進むとカメラが手に入りますが、それまではステージ内にある写真を使います。しかし、写真は一回使えば無くなってしまいます・・・そんな時は!

コピー機を使って写真を複製!白黒コピーにはなりますが、オリジナルの写真と同質な写真を生み出すことが出来ます。

という具合に様々なギミックがあり、それを解いたり活用することで数々のステージをクリアしていくのがViewfinderというゲームです。
ヴィジュアル的に面白いシステムではありますが、意外とパズルゲームとしては普通な部分が多いと言われたらそうかもしれません。しかし、このゲームには結果的にステージを破壊できる、というまた別の大きな特徴があります。
ステージ破壊
ステージやワールドに干渉できる、というのは現代のゲームでは当たり前になりつつあります。しかし、特に本作はパズルゲームであるので、ステージへの干渉というのは危険な要素です。しかし、このViewfinderというゲームではある程度の制限の中で、その自由度が楽しめるようになっています。

写真は何もない空間に橋を生成する、という使い方だけに限りません。何も映っていない空の写真は範囲内のステージを消し飛ばします。何も無い空間を生み出す、ということはそういうことです。

こうしたステージ破壊というのはパズルゲームにおいては、なかなか無い要素だと思います。自由にステージを破壊できるのであれば、パズルそのものが破綻してしまう可能性があるからです。
本作では新たなギミックを加えていくことで、そこらへんを上手く制御しつつ、面白いパズルゲームに仕上がっていると思います。
まとめ

ビジュアル的に面白いシステムを上手くまとめたゲームになっています。続編などはありえるのでしょうか?そこは分かりませんが、このシステムを本作だけで終わらせるのはもったいないとも感じます。
FPS形式の3Dパズル・ゲームと言えば、古くはPortalなどから発展してきたジャンルだと思いますが、まだまだ可能性を秘めたジャンルなのだなと思いました。