Unityでインディゲームを作る!

Unityでのゲーム制作を目指し、それに関わる話題についてのブログ

久々のUnity探検隊!はなんとも言えないクオリティ!!Battle Toads(バトルトード)、失意の帰還!?

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タイトル画面

 当ブログの名物(!?)企画、Unity探検隊はMade With Unityのゲームを実際にプレイし、そのレビューを書くというものです。

 ブログ投稿自体が、かなり久々で、清々しい内容を書きたかったのですが、残念なことに『バトルトード』は擁護しがたい内容でした…!60点いけば、いい方かな…

 

 およそ6時間ほどで全クリしました。

 

かつてのレア社を代表するアクションゲー

 レア社と言えば、任天堂と組んで生み出した、スーパードンキーコングシリーズが有名です。しかし、その高い技術力をそれ以前に示したのが、バトルトードでした。

 90年代頃、ミュータント・タートルズをはじめとした、動物の擬人化キャラの流行の中で作られた人型カエルを主役にしたNES(海外でのファミコン)作品です。

 

  旧バトルトードは、Youtubeなどでプレイ動画を見ることが出来ますが、今見ても軽快な動きをする、ファミコンの性能を使い切ったアクションゲームであり、レア社が当時のスーパードンキーコングの開発を任せられるだけの存在であったことを感じさせてくれます。

 ファミコンにおいて、高い技術で作られたソフトはいくつかありますが、その中の一つに間違いなく選ばれるでしょう。

 

 上の動画を見れば分かりますが、いろいろな挙動、演出が凝っていて、良くできたゲームですよね。そして、スパドンでお馴染みのデビッド・ワイズ氏による音楽もカッコいい~!!

 

ちゃんと作ればUnityだって軽快なアクション作れるんだ!

 しかし、残念なことに本作の新バトルトードは、かつてのそうした尖った完成度を感じさせるような作品になっていません。

 特に賞賛する技術性もなければ、ゲームデザインとしても微妙で散らかった出来栄えとなっています。90年代のセンスを引きずった、しかし、当時のよく出来たゲームには遠く及ばない退屈なゲーム、と言わざるを得ないです。

 

 Unityと言えば、かつてはクソゲーエンジン呼ばわりされてたこともありました。しかし、今ではFallGuysやHollow Knightなどのヒット作にも恵まれ、きちんと作れば楽しいアクションゲームも作れるのだ、ということを証明しています。

 

 しかし、新バトルトードは残念な事にも、Unityを使いこなしているとは言えず、ゲームとしての体裁は合格点はまぁ超えているにしても、Unityがダメだった時代を思い出させてくれるクオリティなのです。レア社でそれをやっちゃうのは、どうなの!?

 

もはや、ゲーム内ムービーは取扱注意!?

 かつては、ゲームプレイの間にムービーが挟み込まれることが、ゲームの進化を示したこともありました。しかし、今のゲーム、特にアクションゲームにおいては、レスポンスが良く、自由度が高いことが求められます。

 要するにムービー中は自分でキャラを動かせないので、自分の操作を拘束されていることになります。もちろん、カッコいいムービーはプレイヤーのテンションを上げてくれるものですが、諸刃の剣でもある、ということです。

 

 ここ十年くらいで、ムービーの取り扱いが特にうまいなと感じたのは、バットマンアーカム・シリーズです。アメコミキャラであるバットマンのゲームである以上、まずはキャラゲーではあるのでムービーは欠かせません。

 しかし、ムービーが長すぎないように、ダレないように細心の注意が払われており、バットマンの世界への没入感を高めて、しかし、アクションゲームとしてのテンポが損なわれないようにムービーが扱われています。QTEも演出の一つとして、効果的に使われているので、そこを含めて好例の一つと言えます。

 

 まぁアーカムシリーズはワーナーによる、映画系のスタッフも関わるような大作アクションゲーであるので、そのクオリティを求めるのは酷なのかもしれません。

 

 新バトルトードでは、合間に90年代アメリカンアニメのノリのアニメが挿入されます。これがまた無駄に長いし、だからどうした、という内容ではあるのです。面白いかどうかは個人差があるとしても、無駄に長いのだけは擁護できません。プレイ時間を稼ぐためのもの、と言われてもしょうがない感じです。 

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 で、ムービーの間にしょうもないミニゲームも挟んでくるのでサイアクです。ミニゲームの取り扱いも難しい要素の一つですね。

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 成功したら、ちょっとイイことある!くらいなら良いと思うんですけど、クリア必須なものになってしまうと、苦痛なものになりかねないです。上の写真は左から飛んでくるボール群を右にトスしていく、ってミニゲーなんですが、無駄にムズイ!

 

ゲームとしての統一感とは!

 本作の最大の問題点は、いろんなゲームを詰め込み過ぎて、かつゲームバランス調整が雑なため、一つのゲームとしての統一感がまるでないということです。急に横スクロールになるのは良いとしても、全く違うゲーム性になったり、いきなりシューティングが始まって、それは良いけど無駄に難しかったり、長かったり!

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 ゲームとは本質的には学習し、問題を解決していく遊びです。特にアクションゲーはプレイヤーにどう学習させていくか、ということが最大の課題になるはずです。

 だからこそ、レベルデザイン、バランス調整が必要だし、ゲームを通して行われるプレイヤーの学習に一貫性がないとダメなんではないかと、自分は考えています。

 

 いろいろなことが出来るのは楽しい、でも、その幅が広すぎてもダメだろうし、新しい要素が出てくるのが急すぎてもビックリするし、ゲーム性が大幅に変わったら、また一から新しいこと覚えないとダメ、ってなってしまいますよね。

 

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 基本的にはバトルトードはいわゆるファイナルファイトのようなベルトスクロールのゲームなんですが、いろんなタイプのゲームが混ざっています。

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画面の奥方向に走っていって障害物をよけるランゲームや、

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 スパドンなどでも、お馴染みの横移動するトロッコゲーム。まぁまだここら辺は自然なゲームですが、どちらもスマホゲー並みか、それ以下の出来なのが…

 

 中盤以降に謎解き要素が強い、横スクロールのプラットフォーマーが始まるんですけど、かなりベーシック内容でこれ序盤に置くべきだし、後半にやらせられても盛り上がりに欠けるんじゃ…と思ったり。

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 箱を押して、それでスイッチを押して前に進む!そういうゲーム自体は別にいいんですけどね…。

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 ゲーム性が違うから、いきなり難しいことやらせるわけにもいかず、ゲーム後半に差し掛かってるのにやや浅い内容にせざるを得ないっていう。

 

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 上から迫りくる壁を逃げるために下に降りていくのも、まぁ定番のゲームではあるんですが…。強制スクロールも扱いが難しい要素の一つかもしれません。

 

褒められる部分は…

 褒めて伸ばす!というのが、当ブログの方針です。批判するもよし!しかし、それ以上に褒める所は褒める!

 

 しかし、今回は難しいかもしれません(泣)音楽もシューティング・ステージはちょっとは良かったけど、総じて普通でしたので。

 ホントにやることがない時にヒマつぶしにはなる、くらいしかないですね。そういう状況で、セールになってる時は買っても良いかもしれません。

 

 なんとかして、ファミコン版バトルトードをやりたいな!という気持ちにはさせてくれました。(褒めてるのだろうか…)

 

まとめ!

 というわけで、一年ぶりのブログ更新がこうしたネガティブなものになってしまったのが残念ですが、Unity界を盛り上げたい!Unity製の良いゲームを発掘、発信したい!というテーマの下でやっている以上、何様!と言われようと悪いものは悪いと言っていかなければいけないんじゃないかと。

 ゲーム批評の重要性については、いろいろ最近思うことがあったで、後日にそれについての記事を書こうと思っています。褒めるものは褒める!貶すものは節度を持って貶す!というスタイルで行きます!!

 

 というわけで、新バトルトードはおススメがすることが…難しいです!

ごめんなさい!!