Unityでインディゲームを作る!

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サイバーエージェントによる『Unity パフォーマンスチューニングバイブル』を読みました! [ 感想 レビュー]

Unity_Performance_Tuning_Bible

サイバーエージェントが社内研修向けに制作した本を無料公開し、その300ページ以上に及ぶ内容も合わせて話題になった『Unity パフォーマンスチューニング・バイブル』についてのレビューを書きます。

 

内容について

 まず概要としては、この本は全部で12章あるのですが、その内容は大きく3つのパートに分類できます。1章から2章が基礎知識、3章が計測ツールの紹介と解説、4章以降は各分野ごとの設定上の注意や最適化テクニックをまとめたものです。

 

 言わば三部構成ということになりますが、これらはそれぞれ基本的には独立しており、別々に読むことも出来ます。

 内容的には3章はツールの説明、4章以降は各分野ごとの注意点やテクニックが簡潔にテンポよく書かれているので、(Unity経験があるなら特に)こちらは読みやすいのですが、逆に1章2章はお勉強的な内容でしっかりとしてるので体力を使います。

 

 なので、4章以降から先に目を通すのも良いかもしれませんし、並行して読んでいっても問題ないはずです。そういう意味では、この本の内容は基礎知識編と実用テクニック編に分割した方が良い気もします。

 

Unity e-booksとの関連性

 本書の内容はUnityが発行している、

"Optimize Your Mobile Game Performance"の内容と共通している部分が少なくないです。この本はモバイル・ゲームのパフォーマンスを最適化するための知識やテクニックをまとめたe-bookで、本ブログでは全編翻訳するという企画をやりました。

 特にチューニングバイブル4章以降は似通っている部分が多くなりますが、それもそのはずで、結局はどちらも最適化テクニックをまとめたり、パフォーマンスを損ねかねない設定や使い方などに対して注意喚起をするための本だからです。

 

 どんな人がUnityを使ったとしても、注意すべき部分は基本的には同じなはずなので、内容的に近づくことは当然と言えば当然です。しかし、この二冊を押さえておくことで知識の強度を上げられるし、もちろん扱っている部分や分量に差があるので補完しあうことも出来ます。なんで、両方読むのが良いと思います!(私の翻訳版はあくまで参考程度にしてください)

 

まとめ

 自分としてはゲームをまだちゃんと作ってもいないのに、そうした最適化テクニックばかりを覚えてどうするんだという話ですが、「この設定は、こういう意味だったのか!」という部分が多くあり、いや本当に無料公開ありがとうございました!

 

 日本のエンジニア達によって日本語で書かれた、こうした包括的な内容を持ったドキュメントが出されるのは貴重ですし、Unityのアプデに追従して内容を更新してもらって、マスターピースになってほしい一冊です。