Unityでインディゲームを作る!

Unityでのゲーム制作を目指し、それに関わる話題についてのブログ

Unity探検隊! "Ori and The Blind Forest" 光と闇の交わる所で

Ori and The Blind Forest

 今回のUnity探検隊は"Ori And The Blind Forest (Definitive Edition)"をレビューしていきます。本作は続編として評価も高い、"Ori And The Will Of Wisps"の前作となります。

 Oriシリーズに関しては、ずっとやりたいとは思っていました。長いこと出来ずにいたのですが、複数のMadeWithUnity注目作の発表が近いということで、このタイミングしか無い!と思い、プレイしました。

 

Ori and Naru

 Oriシリーズの初作品となる"Ori and The Blind Forest"は2015年発売、今回自分がプレイした完全版となるDefinitive Editionは翌2016年発売ということで、やや古い作品です。しかし、その美麗な2Dグラフィックは色褪せない出来で、いわゆるメトロイドヴァニア作品の中でもトップクラスの美しさを持った作品になっていると思います。

 

 かといって、ゲームプレイが疎かになっているわけではなく、総プレイ時間は10時間弱ほどでしたが、一部の問題点を除き、楽しくプレイすることが出来ました。高い評価を受けていることにも納得の内容です。

 サクッとプレイできるのも相まって、カジュアル系メトロイドヴァニア作品として、良くできたゲームになっていると思います。点数は82点です!

 

メトロイドヴァニアのツボをちゃんと抑えた作品

 メトロイドヴァニアと言えば、探索型2Dアクションゲームということで、このゲームは特にその美しいグラフィックが広がる世界を探索できるという部分に重点を置かれたゲームになっています。

 分かりやすさを重視した作りになっており、それなりに広さはありつつも比較的迷いにくいレベルデザインです。

Ori-Wall-Kick

壁蹴りを習得!

 能力を増やして行動範囲を拡げる、というのはメトロイドヴァニアにおいてはお馴染みのデザインですが、そこら辺もこのジャンルを初めてやった人にも分かりやすく作られていると思います。

 もちろん便利なワープシステムもあるのですが、ワールドをぶらつくのが苦痛でなく楽しい!という部分は、このジャンルのゲームにおいて高評価ポイントです。

 

アクション性と戦闘について

 アクションゲームとして、ほぼ問題はありませんが、個人的には少しだけ不満もあります。ジャンプの後に動けるのですが、その場ジャンプで着地を微調整する場合に動きすぎるという問題です。そういう細かい動作が求められることが多くはないゲームでしたが、少し気になりました。

 単純な操作性という点においては、Hollow Knightなどに軍配が上がるかと思いますが、前述したように各エリアを探索する楽しさ自体はあるので、見た目の良さだけが取り柄のゲームにはなっていません。

Ori Skills

10を超える新たなアクションを身につけよう!

 また、アクションスキルを獲得することによって、アクションの幅は拡がっていくので、メトロイドヴァニアではお馴染みの要素とは言え、やはりゲームを進めるのが楽しくなるシステムです。ただ、ゲームのボリューム自体はそんなに多くは無いので、もっと色々アクションを活用して遊びたいなーとは思いました。それは次作に期待したいところです。

 

 戦闘については少し厳しいことを言わなければなりません。このゲームにおける敵キャラとの戦闘はオマケ程度のモノであり、むしろ無くても良かったんじゃないか、と思ってしまうくらい味がしないです。

 敵の動きが鋭すぎる、敵の弾が小さくて見にくい、基本的にボタン連打でごり押し、こちらの大技を当てても相手があまりノックバックしない、ひるまない、などの文句は色々と出てきます。

 

 敵と言うよりは動く障害物という感じで、戦闘を楽しむゲームでは無い、と言ってしまって良いと思います。かと言って、オリのジャンプは基本高く飛ばないので飛び越えてやり過ごす、という感じでもないのですが・・・。

 

セーブシステムについて

Energy-Cell

 このゲームにはライフ(体力)の他にエナジーゲージがあり、各スキルはこれを消費して実行することが出来ます。

 本作品のセーブはスキル扱いで、セーブ可能な地点ならどこでもエナジーを消費して行うことが出来ます。オートセーブはあるのですが、チャプターごとに、とかそういうインターバルでしかされません。(ワープポイントでもセーブは出来ます)

 

 オリのライフがゼロになると、セーブをした地点まで戻されるのですが、それまでのゲーム進行状況や取得したアイテムなども無かったことになってしまう、という最近のゲームではハードな仕様です。

 なので、こまめに自分でセーブする必要があるのですが、これは今となっては、やや古いゲームデザインになってしまっているのではないでしょうか。

 

 死にゲー要素が無くはないゲームなので、こういった仕様は少し厳しすぎると感じてしまいます。まぁ隙あらばセーブしろ!というゲームなのでしょう。

 

脱出パート・・・

 メトロイドヴァニアということで、このゲームにも脱出パートがあります。ネタバレになるのであまり多くは語りませんが、うーーーーん!という内容です。

 本来、こういうゲームの脱出パートはドラマティックで画的にも盛り上がるパートなんですが、ちょっと難易度が高いと感じました。

 

 覚えゲーというか、一応カジュアル寄りのゲームのはずなんですけど、けっこう苦痛な難易度になっていて、ここがこのゲームのほぼ唯一の弱点ではないでしょうか。

 

キャラクターと世界観

Ori and Tree

 というわけで文句が少し続いてしまいましたが、やはり、このゲームはキャラクターと世界観を踏まえ、探索を楽しむゲームということです。

 ストーリーは長ったらしくなく、テンポよく進みます。可愛らしい主人公オリを筆頭に数少ないながらも魅力的なキャラ達が頑張る姿には涙腺が緩くなります。

 

 前述したように不満も少なからずあったのですが、エンディングでは素晴らしく晴れやかな気分になったのは、やはり『物語』と『キャラクター』の魔力ですね。

 

 というわけで、その評価も高い次作"Ori and The Will of Wisps"をプレイするのが今から楽しみです!

 最近は多くの評判の良いMadeWithUnity作品が出てきているのでドンドンやっていきたいですね!Unity探検隊でした!