もう二度とけものフレンズについて書かないだろうと思っていましたが、自分なりの考えを書きたいので、ブログの趣旨からは逸脱しますが失礼します。
[2019/04/18 : 追記]
更にややこしい事態になっているのに笑うしかない、という状況ですが、それも含めて事情の解説、その理解が困難になっていますので、この記事で書いたように『下手に近づかない方がいい』という指針に変わりありません。
[追記おわり]
けものふれんずについては、本ブログでも記事を書いたりしましたし、楽しみました。で、まぁいろいろありましたよね。悲しかったし、あまりに醜く揉めまくってたので、距離をおいたりしました。『嫌なら見るな』というやつです。ただ、人間というものは好奇心には勝てないもので、けもフレ2をたまたま見てしまったんですよね。
いろいろを書いてしまうと長くなってしまうので、端的になぜ多くのけもフレファンがけものフレンズ2に対して怒っているか、12話のどこが問題なのかだけを外部の人に伝わるように書いてみたいと思います。
たかがアニメ、という主張も分かりますが、その陰湿さが現実のいじめでも使われるような手口なので、たかがアニメといえど、そういう内容の放送はどうかなと思ったので。
表面上はよくある、駄作な美少女アニメ
けものフレンズ2は一部の表現を除いて、その構造はいわゆる中身のない美少女アニメです。美少女キャラがキャーキャーやるやつです。
一期との落差で、より質が低いように見えます。よくある質の低い美少女アニメが、不幸にも高い注目度を浴びてしまったため過剰に低評価されている、という見方も出来なくはなく、けもフレ2とは本来は多くの人に見過ごされる程度の作品だったと言えます。
一部の表現と最終話を除いては。
分かる人にしか分からない罵倒、嫌がらせ
けものフレンズ2はよく前作のコンセプトを否定している、と言われます。しかし、正直、前作のストーリーやコンセプトを否定したりする作品はそれなりにあります。ガンダムとZガンダムとかも、まぁこれは監督が同じなので比べられませんが。
ぶっちゃけると、ビジネス上、客層を一新するために客を振るいにかけて、客を入れ替える、というのはありますよね。リニューアルであったり、リブート、作風を変えたりすることで。
そういう意味では、けもフレ2はけものフレンズを否定し、その流れを断つためのものだったのでしょう。ただ、原作は動物達であり、動物達が主役であることは、1も2も同じであるはずです。
問題は、その一期ファンを突き放すための表現、作劇があまりに不快で陰湿であるということだと思います。 一期を楽しんだ人ほど、精神的ダメージを食らうように計算して作られています。性質が悪いのは、一見ただの美少女アニメかのように装っている点です。
一期を良く知らない人にとっては、キャラがかわいいだけの凡百の美少女アニメにしか見えません。いい大人がしょうもないアニメにいちいち怒ってんじゃないよ、という意見が出てもしょうがないかなと思います。
動物を原作とするコンセプトなので、そもそもけものフレンズは題材として非常にナイーブです。ただ、単に中身のないドタバタギャグならよかったのですが、特に9話では、ヒトが感情移入しやすいイエイヌが不条理に酷い目に会う、救いも無い、という展開で、実際に気分をがかなり害された人も多かったようです。こういう描写上の問題も多いのです。
一期を楽しんだ人の琴線に触れるように
12話、つまりけものフレンズ2の最終話における問題は、まさに外側から見ると、何の変哲もない表現だけど、分かる人には強烈な精神攻撃になっている、という陰湿さです。
たかがアニメをいじめや家庭内暴力などと同列に扱うつもりはないです。しかし、12話で使われている手法はこれらの手口に近いものです。
例えば、いじめっ子はいじめを遊んでやったと正当化したり、いじめていることにすら自覚的でなかったりします。また、家庭内暴力を行っている親は見えにくい部分に傷を負わせたり、外部に対しては良い親であるかのように振舞ったりします。
繰り返しますが、たかがアニメをこれらの犯罪と同レベルに扱うつもりはありません。しかし、このように陰湿なやり方の精神攻撃を含むアニメは表現の自由を脅かすような存在だ、と言ってしまうのは大げさでしょうか。特定の層へ向けての強い悪意、私怨を含んでしまうのは、やはりまずいと思います。
いくらクソアニメと言われても、そうした精神攻撃のためのシーンの演出はかなり的確なんですよ。問題のシーンはそうした一期ファンに対するダメージを与えるための演出は正確で、さすがプロの演出は違うなぁと今では感心しています。
夕焼けのシーンは特に感傷的になりやすいですし、嫌でも一期のシーンを想起させられる内容、ここぞとばかりに前作OP曲の『ようこそジャパリパーク』が流れるし、前作キャラを仲間はずれにしたような絵も最後出てくるし・・・。
あそこで、『ようこそジャパリパーク』を流したのも作為的で、この曲が流れた時に不快感を覚えさせるための仕掛けだと考えられます。不快な動画を見ながら、もし、自分の好きな音楽を聴かせられたら、その曲を聴く度にその不快な動画のことが頭に浮かんでしまうようになる、みたいなことです。
で、アニメの最後に前監督のメタファーとも言える、カバン(前作主要キャラ)を排除したキャラクター集合絵が表示されて、けものフレンズ2は幕を閉じます。
あれ、私の勘違いかな?というような嫌がらせ方を受けたある方はそれなりにいると思うんですけど、そういうのって、こっちからも抗議しづらいし、難しいですよね。ただ、今回の騒動はその類のものなので、一見なんともないように見えても、見てきたファンにとってはそうではないということだけ、ご理解いただけたらと思います。
実際、特に12話でかなりの精神的な苦痛を受けた方が多かったようです。自分も脳が理解を拒否する、ということを初めて体験しました。今ではそこまでして一期を否定したかったんだーと割と冷静です(強がり)。
一期が好きな人は感受性高くて、物語を読み取る力が強い人が多いと思うので、なおさら仕込まれた毒に反応してしまった、という感じでしょうか。
最後に
以上、なるべく簡潔に今回の騒動についてまとめてみました。外から見れば、特に問題があるように見えないし、騒いでいる人が単にヒステリックになっているように見える、という判断をされかねないな、と思ったので書いてみました。
ネット上でとにかく暴れたい人、騒ぎに乗じて好き放題やりたい人が集まってしまっている、というのも事実かもしれません。なので、興味のない方、これからもけものフレンズに近寄るつもりもない方は、そのまま距離をとって無視しておくのがよいと思います。