今回のMadeWithUnity探検隊は、初のシミュレーション作品となります。日本語訳では『鉄砲鍛冶シミュレーター』というなんとも言えない邦題になっていますが、"GumSmith Simulator"という作品です。
まだアーリーアクセス版ですので若干動作や操作性に不安定な所がありますが、そのコンセプトは既にしっかりと楽しめる状態になっています。あと何気にしっかり日本語訳されています。
自分はガンマニアと言うほどではありませんが、エアガンがそれなりに好きだったりYoutubeで海外の銃動画をよく見たりしていて、FPSをプレイしているのもあり実銃の構造や機構にはずっと興味がありました。
ある時、このゲームがMadeWithUnityということを知り、じゃあ是非やってみようとなったのでした。
銃を直して稼ごう!
あなたは銃職人であった祖父から工房を譲り受け、ガンスミスとして働くことになります。祖父からの依頼をクリアすることで新しい能力をアンロックし、その技術で銃を修理、改造していくのがこのゲームの主な目的です。
仕事の依頼はネット上で探すことが出来て、好きな(銃の)依頼を選んで引き受けることが出来ます。またネットオークションで銃を落札することも可能です。手に入れた銃は修理して好きに改造できるようになります。
そして、直した銃は射撃場で好きに打つことが出来ます。依頼された銃もテストと称して打ちまくりましょう!また、CQBスペースも別にあるので屋内での戦闘を模した訓練も行うことが出来ます。
実銃の構造そのままに
このゲームのすごいところは、実銃をそのまま部品単位でモデリングしており、それらを完全に分解できるということです。(依頼によっては必要な部分しか分解できない場合があります)
つまり実銃がどんな構造になっているのかを知ることが出来ます。各部品ごとに解説も表示され、どんな名前でどんな機能を持っているのかを知ることも出来ます。
アーリーアクセス版である現状でも拳銃、ショットガン、ライフルなどの各種において有名な銃は抑えられており、様々な銃火器の構造について学ぶことが出来ます。今後のアップデートで銃の数は増やしていくようです。
個人的に拳銃で一番カッコいい銃だと思っているColt M1911(コルトガバメント)の修理からこのゲームは始まるのでテンション上がりましたね。
逆に言えば、実銃に興味が無い人にとっては何も琴線に触れない、面白味のないゲームかもしれません。現状、とにかく銃を直してお金を稼いで銃を落札したりパーツを購入して改造するくらいしかありませんし、将来的にもその基本的な部分は変わらないでしょうから。しかし、シミュレーションというのはそういうモノですからね。
シミュレーションとして
実銃を触ったことすら人間からすればどのくらいのリアルなのかは正直分からないのですが、かなり本格的だと思えるこだわりは感じられます。
個人的にここまで出来るのか!と驚いたのは、錆びたパーツをサンドブラストして綺麗にして、そのあとで表面保護のための酸化処理する、という作業です。
また、コンピュータ制御の金属加工マシンがあったり、旋盤加工も出来たりと、銃火器に関するあらゆる作業がシミュレーションされています。
スキルシステムが存在し、レベルが上がるとスキルポイントを貰え、色んな作業のスピードを上げることができます。また、銃ごとの熟練度があり、同じ銃を何回も修理すると分解するスピードも上げることが可能です。
シミュレーションゲームというのはゲーム的な面白さよりもリアリティに重点が置かれるものですが、銃に興味がある人間にとってはこの上ない魅力にあふれたゲームになっていると思います。
気になった点
現状、操作性が若干悪い部分がありますが、設定を変えたり慣れれば大丈夫な範囲かなと思っています。不安定な部分も少しありますが、それも改善されていくはずです。
フォントについては日本語、英語共に少し読みにくいですが、これは自分の環境が悪いのかもしれません。
このゲームはデモ版があるようなので、気になった方はまずそれをプレイしてみるのが良いと思います。(すいません、現在はもうデモ版は無かったです)
アーリーアクセス版に関しては、開発会社のやる気を見定める必要があるのですが、このゲームに関してはまぁ大丈夫なのかなと思っています。基本的なコンセプトは完成していますし。
まとめ
というわけで、本企画としては初のシミュレーションゲームとなる"GunSmith Simulator"を取り上げました。実は音楽も結構良かったりします。アメリカンロックと銃は似合いますね。
こうしたリアルフォト系のグラフィックのUnityゲームも珍しくなくなってきましたが、だいぶ綺麗になったなぁと感慨深いです。
こうしたシミュレーション系のゲームにも当然Unityは使えますし、Unityの汎用性を考えるとむしろ向いていると思います。工業製品のシミュレーションにも使われたりしていますし、今後とも用途が広がっていくことに期待ですね。