Unityでインディゲームを作る!

Unityでのゲーム制作を目指し、それに関わる話題についてのブログ

ゲームエンジン・アーキテクチャのサンプルを読んだ!![書籍レビュー]

二年越しに完全版レビューを書きました!

 

※以下、本記事はサンプル版を読んでの感想となります。

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 現代のゲーム制作を理解する上で、非常に重要な本のサンプル版を読みました。

 Kindle1章を丸ごと無料で読むことが出来ます。分かり易く、興味深い内容が満載!!そしてUnityを使う上でも役立つ、ゲームエンジンとはいかなるものか?という根本的な部分を学べる一冊ではないかと思います!

※画像は出版社 SBクリエイティブから引用。

 

 タイトルの通り、kindleでの"サンプル"です。しかしサンプルと言えども相当な量があり、無料分を読むだけでもかなり勉強になります。いずれ購入して、腰を据えて読んでみたいと思いますが、 とりあえず1章を読んでみて思ったことを書いてみます。

 

そもそもゲームエンジンとは?

 ゲームエンジンといえば、本ブログで扱うUnityのことでもありますが、世にはゲームエンジンと呼ばれる物が多くあります。有名なのはUE4ことアンリアルエンジンや、Half-life2で使われ、物理演算によって3Dゲームに新しい風を起こしたSourceエンジン。(ポータルもこのエンジンを使って作られましたね)quakeエンジンなど。日本だとメタルギアソリッドで使われたFOXエンジンも。

 まだまだありますが、とにかく現代においては様々なものが存在し、いくつかにおいては外部に提供されて、それを用いて個人や様々な会社がゲームを制作しているというような状況です。 ではそもそもゲームエンジンとはどういうものなのか?という疑問が出てきます。

 

 この本はまさしく2000年代以降のゲーム制作に欠かせないゲームエンジンそのものの全体像を明らかにしようという本なのです! 書いた人は現代のトップゲームスタジオのひとつであるノーティードックに所属する、ジェイソン・グレゴリーという大ベテランの方であり、その時点でこの本のクオリティは間違いないものだろうと感じますよね。Last Of Usはまさにこの人の手によって創られたのですから。

 

 そもそもゲームエンジンとは現代の高度化し、複雑化したゲーム制作を効率よく進めるためのツールです。様々なものがあるにせよ、その基本的な機能や構成には多くの共通点が見受けられます。なのでこの本で説明される内容は当然Unityにも当てはまる部分があるわけです。

 

 どういう風な構成要素を持ち、どういう機能があるのか詳しく説明していて、しかもすごいわかりやすい!もちろん専門的な内容ではあるので、完全に理解するのは難しいでしょうが、しかし読むのが楽しい本なので苦にはなりません。

 多分ゲーム制作をしていない人でも読めるような文章です。Unityは具体的にどういうことをしてくれているのか?なぜ手軽にゲームを作れるのか?ということを知るうえで欠かせない知識が書かれているわけです。Unityは我々にどんなものを提供してくれているのか?ということです。

 

Unityはそもそも簡単なのか?

 Unityゲームエンジンの中でも使いやすいし、個人の場合を無料で使うことができるし、気軽にゲーム制作ができるよ!という部分を前面に押し出してはいますが、現実にはその機能は多岐にわたり、その全体を把握するのに筆者含め多くの方が、日々格闘なされているかと思います。

 どういう機能があってどういうことができるのか、どういう使い方をすれば良いのか?ということについては、公式によるマニュアルがあります。しかし日本語訳の問題もあるのかもしれませんが、まぁなかなか頭に入ってこないわけです。なんとなくでも使える部分はあります。しかしツールの正しい理解は必須なわけです。

 

 この本読むことで、現代のゲーム制作、そしてその基盤となるゲームエンジンへの根本的理解を深めることが、よりよくUnityを使うことが出来るようになるための鍵なのかもしれません。

 とにかく分厚い本なので、読むのは大変でしょうが、少なくとも1章を見た限りでは、ものすごくわかり易いんですよね。筆者ももちろん翻訳の方の尽力が文章から伝わってきます。できれば近いうちに購入して、手元においておきたい一冊ですね。

 

ゲーム制作とは総合的アートである。

 本の中で、ヴィデオゲームは"マルチメディアアプリケーション"と記述されます。文学、グラフィック、映像、音楽、プログラミング、インタラクティヴ性等と様々な技術(アート)の結晶なんですよね。複雑であり、巨大な創作物なわけです。もちろん小規模なものもあって、自分含めたインディは小さくとも気の利いたものを作る、という目標があります。

 規模が小さいから簡単、というものではないと思います。そう考えると、ゲームというものはまだまだ将来性のあるものなのかもしれませんね。この本は、まさしく道標となるような一冊だと思います。

 

ゲームエンジン・アーキテクチャ 第2版

ゲームエンジン・アーキテクチャ 第2版