Unityでインディゲームを作る!

Unityでのゲーム制作を目指し、それに関わる話題についてのブログ

あけおめ!2022年を迎えて、Unityの現状とこれからについて考えてみる。

Unity_Logo

 いよいよ来てしまいました、2022年。字面だけ見るとどんな近未来だよ、と思いますが、現実なのでございます。

 去年の2021年において、Unityはロゴを刷新したり、Weta Digitalを買収したり等、かなりの大型イベントがあったと思いますが、そういう華やかな部分とは程遠い、実際に使っている『一個人』としてのUnityの現状とこれからについて書いてみたいと思いました。

 

 それは最初の議題でもあるのですが、『今のUnityかなり良くね?』と素直に思えるからです。そして、それを判断できる程度には使えるようになったからこそ、『ゲーム作りは難しい』という現実に直面もしてるわけですが・・・。

 

 Unityを触り始めたのは確か2017年ぐらいからで、その頃は特にUnityとUEどっちがいいか論争が強かった時期だったはずで、自分も色々悩みました。結果、Unityを選択したわけですが、それは自分にとっては良い選択だったと思っています。

 なので、Unityに対して肯定的な人間の意見として読んでいければ幸いです。これから書くように、現状のUnityの課題は多いとは思いますが、それでもUnityは良いソフトになりつつある、という立場で書いていきたいです。

 

[ 目次 ]

Unity、良いよね!

Unityの現状

UI/UX上の課題

ゲーム制作が難しい

Unityのこれから

 

 

Unity、良いよね!

 まずは褒めていきます。ゲームエンジンとして、Unityは大分締まってきたと思います。そして、Unityを利用したMade With Unity作品も、ちゃんと面白いゲームが相当数出てきたし、自分で実際に遊んでみて楽しい作品と出会うことも出来ました。

 多分そこが一番大事で、いくら良いゲームエンジンって言っても、それが実際に使われているゲームが面白くなかったら、それは悲しいことですよね。でも、それが解消されつつあるので、そこがUnity使いにとっては特に良いニュースなのかなと思います。ただし、そのゲームが実際に面白いかどうかにはゲームエンジンは直接的には関係ない、ということは気をつけたいです。

 

 最近出たUnreal Engine 5のグラフィックに驚いた人も多かったと思いますが、少なくともUE4については、Unityのポテンシャルがそれを超えていると考えています。

 実際にUE4を使ったことはないので、使いやすさなどは分かりませんが、2016, 7年頃はUE4のシャープなレンダリングが良い評価を得ていたように思います。その時はUnityはまだまだでレンダリングについては野暮ったい、パッとしない感じでした。(ただしAdamデモが出てきたぐらいから流れが変わってきたと思います)

 

 自分も当時はUE4のグラの方が良いなと思っていたのですが、今となってはUE4のグラは正直時代遅れであり、Unityの特にURPによるグラフィックはゲームのグラフィックとしてこれ以上なにを求めるのか、というレベルのグラを実現できるようになったと考えています。

 HDRPというフォトリアル用のレンダリングパイプラインもあるし、あとはもうそれらをどう使うかの利用者次第という状態になりつつあるのではないでしょうか。

 

 あとやっぱり地力があれば、簡単なモノをサクと作れる、試せるという点でUnityは優れているなと思いました。まぁその地力を身に着けるのが難しいんですが。

 例えば、Pythonは簡単なモノを簡単に作るのに便利な言語とされますが、実際には多言語での実践経験がある人が、それの経験や知識を活かしてPythonで何かをササっと作る、というのがPythonの利便性であり、Unityもそんな部分があるのかなと思いました。

 

 だから、あとで書きますが、UnityのUIやUXを如何に改善してシンプルなことをシンプルにやるゲームエンジンにしていくのか、そして、出来る人がやろうと思えば複雑なことも出来る、ということの両立を上手いことやってほしいなぁと。

 

 そこら辺はゲーム制作初心者、Unity初心者に対する導線をどう作るとかの問題でもありそうです。一応自分は知識を得るための最低限の知識は身についているはずで、あとはやるだけなのですが、そこに行くまでの時間やコストが減るようになればいいと思います。

 どこから始めればいいのか、というのが分かりやすくなればいいですね。

 

Unityの現状(過渡期である!)

 ここ2,3年のUnityというのは過渡期であり、レガシーな部分と新しく改善された部分がかなりぶつかり合っていると思います。

 2021年は、やっと直ったか!この機能待ってたよ!という新機能や改善点が多く、ずっと使い続けてきたユーザーは頭を切り替えていかないといけないし、新規ユーザーも混乱したり、と色々難しい時期ではないでしょうか。

 今年の2022年も基本的には、まだこの過渡期が続いていくだろうと思います。例えば、URP(Universal Render Pipeline)が予定では既存のBuilt inレンダーパイプラインに置き換わる、とのことですが、完全にそうなるにはまだ時間がかかるでしょう。2022年内にはまず無理だろうと思います。

 

 個人的にはレガシーな部分はとっとと切り捨ててもらって、新生Unityに起動していってほしいんですが、それはUnityに浅く関わっていた者の意見であり、歯がゆい部分ではあります。ただこれから自分は特に深く関わろうとしているので、何とかなって欲しい部分です。

 

 言ってしまえば、Unityでゲームを簡単に作れる!っていうのは売り文句(HYPE)であったわけなんですが、実際にちょっとずつそういうゲームエンジンに近づいてはいってる、けどもう少し時間が掛かる、というのがUnityの今の現状だと思います。

 

 過渡期という意味で問題だと思ったのは、もう2, 3年前に書かれた記事がもうUnityの現状とかけ離れつつあり、そこら辺も含めたアップデートが急務だと思いました。

 積み重ねた知識が大事だとは言いますが、Unityくらい変わりゆくものは捨て去らないといけない部分が相当出てくると思うので、そこは頭を柔らかくしておきたいです。

 

UI/UX上の課題

 2021.1辺りでエディター周り、UIなどがまた新たに刷新されました。ただし、まだまだ何とか出来るだろう、という部分が多いです。

 まぁそこら辺のUI改善については販売されているエディター拡張アセットなどを購入することで何とかするべきところなのかもしれません。

 

 スケールのXYZをリンクして一括変更できるようになるとか、やっとかよ!って機能ですが、そういう改善を地道に続けていってほしいです。

 個人的にUI, UX周りについて色々思うことはあるので、そういうのも掲示板とかでドンドン発言していった方がいいのかなぁと思いました。

 

 ここ数年ですごく良くなってるのは間違いないですが、まだまだ痒い所に手が届いてない部分もある、というなんとも歯がゆい状況があるのが、現在のUnityおけるUI/UXの現状だと思います。

 

Unityではなく、ゲーム作りが難しい!

 Unityを含めた、あらゆるゲームエンジンで何を使えばいいのか、という論争は依然としてありますし、まだまだUnityかUEかという議論もあるようです。

 しかし、ある程度Untiyを使えるようになってみて思ったことがあります・・・

 

っていうか、ゲーム制作そのものが難しい!!

 

 結局、ゲームエンジンと言うのはゲーム制作を体系化、あるいは汎用化することで、効率を上げよう、というものでしかなく、別に簡単にするものではなかったんですね。

 困ったら、お金を払ってアセットを購入してなんとかする、という手段が取れるだけ温情だと思うべきなのでしょう。だからこそUntiyコミュニティを盛り上げて、人が増えるようにすることが大事なのかもしれません。

 

 先に書いたように、Unity自身の問題もいくつかあり、それらは改善の余地があります。現状のUnityは大分良くなりましたが、まだまだ発展途上のソフトです。

 

 しかし、そもそもゲーム制作自体がかなり困難で、様々な技術を通してのみ実現可能なマルチメディア・アプリケーションであり、どのゲームエンジンを使うかは問題の本質ではない、と肝に銘じておくべきだ、とようやく最近実感できるようになりました。

 

 そういう現実をちゃんと受け止められる能力は身に着いたのかなという2021年の総括であります。

 

Unityのこれから

 というわけで、Unityの現状とこれからについて考えてみました。僕個人としては、基本的には今の方向性でいいので、新型コロナで大変だとは思うけど、なんとかスピードを上げていって欲しいな、という感じです。

 いよいよ自分でも扱える範囲の優しさと心強さを持ったゲームエンジンになってきたので、もう後はいろいろ作ってみる段階に来た!と腹を決めました。

 

 2022年はUnityにとっても自分にとっても実り多き一年になるように頑張っていきたいです!今年もよろしくお願いします!